生活習慣と学力
<生活習慣と学力>
全国学力調査などで家庭環境と学力についての指摘があります。特に学校外教育支出が多いか程学力が高くなる傾向があり、世帯年収が高いほど学校外教育支出も多くなる傾向にあります。この点を考えれば、世帯年収が多い家庭ほど学力が高くなる傾向にあることが分かりますが、世帯年収に関係なく学力が高い子供も多くいます。
世帯年収に関係なく学力が高い子供は生活習慣や保護者の働き掛けなどによって学力を上げていくことができます。
今回は生活習慣と学力の関係について考えてみたいと思います。
生活習慣は学力を上げる基本
・毎日決まった時間に起きる・寝る
・毎朝しっかりと朝食を食べさせる
・自分ができることは自分でさせる
上記のようなことを実践している家庭の子供は学力が高い傾向にあります。
どれも基本的な生活習慣。
生活習慣に関する働きかけ、親が模範となり規則正しい生活を送ることは大切な事で、子供の健やかな成長を促すためにも、早寝早起きや毎日朝食をとらせることは基本的な事として実践していきましょう。
生活のリズムが崩れてしまうと、頭が働かなかったり体がだるくなり学習への意欲が起きなかったりします。
まずは毎日を健康に元気に過ごすことが大切で、学力を伸ばしたいのであれば毎日夜遅くまで勉強をするよりも、規則正しい生活を送り学習を毎日の生活の中に組み込むほうが良いでしょう。
下記は朝食と学力の関係についての資料です。
朝食を毎日食べていますか | ||||
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平均正答率 | 国語A | 国語B | 算数A | 算数B |
食べている | 74.3% | 56.9% | 79.5% | 59.9% |
全く食べていない | 57.3% | 38.9% | 62.4% | 39.5% |
(参照:平成26年度全国学力・学習状況調査)
親の接し方・働きかけで子供は変わる
「良いところは褒めて自信を持たせるようにしている」「子供のプライバシーを尊重する」などの接し方や、「学校の事を話すようにしている」「将来のことを話す」「子供と社会屋のニュースや出来事の話をする」などのコミュニケーションをとっている家庭のほうが学力が高い傾向にあります。
親の接し方や働きかけは学力だけでなく人間形成においても大切なものです。自己肯定感や何事にもチャレンジする力などを作り出し、その後の人生でも大きくかかわってくるものであると思います。
家の人と学校での出来事について話をしますか | ||||
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平均正答率 | 国語A | 国語B | 算数A | 算数B |
している | 75.4% | 58.7% | 79.9% | 60.5% |
全くしていない | 60.3% | 40.6% | 68.0% | 44.0% |
(参照:平成26年度全国学力・学習状況調査)
無理強いをするのではなく、できることから子供の意見や意思を尊重しながら接してみてはいかがでしょうか。
上記のほかにも読書が好きだったり、テレビゲームをしないなど様々な要因があると思いますが、子供の学力を伸ばすのは親の力によるところがあります。子供にばかり「勉強をやりなさい!」というのではなく、親が環境づくりをしていくことも非常に大切な要素ではないでしょうか。